第7回 ルン・ジゥェ倶楽部レポート(2018年11月14日配信分)

サクリスティーズ上海、ルン・ジゥェ、エスティメート上限超え落札!

この秋は、ここ香港のサザビーズで、ルン・ジゥェの小さな作品が見事上限を突き抜け、落札されたというレポートをしましたが、芸術の秋、今やアジアのアートの中心は、香港と上海に集約されつつあります。

香港は、アジア全域のコレクターをターゲットに国際的なオークションハウスやアートフェアからギャラリー、NGOのアート団体から一流の美術館までが、あの狭い地域の中に結集して、アジア中のどこからでも、片道4時間程度で来られる地の利もコレクターに支持されてアジアのアートの社交場となっています。

これに対して日本は完全に立ち遅れてしまいました。日本最大のアートイベントはアートフェア東京ですが、サイズ的にはアートバーゼル香港の規模の何分の1にしかなりません。

日本のオークション会社も残念ながら、会場での一回のアートオークションで、数億円の落札総額がいいところですが、香港での有力オークションハウスのオークションでは、一回で数十億から100億以上の落札金額を叩き出します。

さて、上海はというと中国の経済政策がうまく行っているのかいないのかはわかりませんが、空前のアートフィーバー状態が続いています。より欧米スタイルに近づいてアートにセレブが群がり、アート市場は、大きな盛り上がりを見せています。

しかし、香港と上海の差は、中国国内という宇宙で盛り上がる上海と、アジアそしてグローバルに盛り上がる香港という差があり、上海にはなかなか中国人以外のアジア人も参入は難しいのが現実です。

中国国内の経済規模と人口を考えれば、上海をグローバルな市場と同じ程度もしくはそれ以上に盛り上げることも簡単なのでしょう!今や中国というとてつもない大国は本当に侮れません。

そのような状況の中で、この秋、クリスティーズ上海がFISRT OPENと名打って秋の最初のセールを上海で仕掛けました。このオークションは、アジアと中国のアーティストを、主に中国国内のコレクターが競るという構図です。

このオークションでミャンマーの作家の出品は、やはり我等がルン・ジゥェ1人のみです。ここ数年、クリスティーズもサザビーズもミャンマーを象徴する作家となればルン・ジゥェが出品されているということになります。

今回のクリスティーズ上海のFISRT OPENのルン・ジゥェでは、ルン・ジゥェの典型的なサイズの1つである68x68cm、「人魚達」という題の2012年の油絵の作品です。
6万〜8万人民元(100万〜130万円)のエスティメートで出品されています。

このサイズとこの年代の作品は、数はどんどん少なくなってきていますが、いまでもルン・ジゥェ・ファミリーが約1万US$でコレクターに譲っている物と同等なものですが、この「人形達」というのは、少し珍しいモチーフです。

ルン・ジゥェは、敬虔な仏教徒で、自身の作品を描くときは、実際のものを見て描くのではなく、心の目で描くと言います。この人魚の絵も心の目で描いたのに間違いありません。

ルン・ジゥェは「踊り子」というテーマが典型的な題材ですが、それを越えて人魚の妄想にふけっていた時の作品でしょうか?煩悩も人間のうち、ルン・ジゥェの心の眼が無限大に拡がる寛容なる仏教の真髄ですね。

さて、ロット207、ルン・ジュエの落札結果は、9万人民元、日本円で150万円 (手数料込みの金額)となりました。エスティメート上限を見事にクリアして、きっちりと中国人コレクターの元に行くことになりました。

現存作家として、まだまだ大きくプレミアムがついている状況ではありませんが、中国人コレクターの中でも、ルン・ジゥェが、ミャンマー作家の代表として認知されていることがわかったような気がしました。

88歳のミャンマー作家の作品達の旅路は、まだまだ始まったばかりです。これからも偉大なるミャンマーの油絵作家、ルン・ジゥェの旅路にしっかり後ろからくっ付いて、意味ある人生を共に歩んでゆきたいと思います。

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